2024.02.02

「デリケートゾーンのケアについて」産婦人科医 高尾美穂先生にききました

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#デリケートゾーンケア #高尾美穂

デリケートゾーンのケアについて、お肌のケアや髪の毛のお手入れのように、友人同士で情報を共有したり、悩みを打ち明けたりとオープンに話をすることはなかなかありません。
それだけに、気になることについてひとりで悩んでしまうことはありませんか?
毎日の適切なケアについて気になるけれど何をしたらいいのかわからなかったり、知りたいことはたくさんありますよね。
そんなデリケートゾーンのケアの考え方について、産婦人科医の高尾美穂先生にお伺いしました。

<デリケートゾーンのケアについて>
デリケートゾーンは、直接目で見ることが難しく、かつ構造が複雑なこともあり、『よくわからない』、あるいは 『外陰部に触れるのが怖い』と思っているのが多くの女性の本音かもしれませんね。
恥垢といってデリケートゾーンに白いゴミのようなものが溜まることがありますが、そのままにしておくと匂いの元になってしまったり、かゆみを引き起こす可能性もあります。
そういったことの予防になるのもデリケートゾーンをケアするメリットですね。

<お肌の乾燥が気になりだしたら…>

肘乾燥.jpeg30代後半ぐらいからお肌の乾燥が気になる人も増えてきます。
それは、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが少しずつ減ることと関係しています。
思春期から20代にかけてのエストロゲンリッチな年代の皮膚は、女性ホルモンの減少とともにゆるやかに変化していき、弾力性が失われていきます。
デリケートゾーンも皮膚の延長上にあるので、お肌が乾燥していると感じたら、デリケートゾーンも同様に乾燥していると考えて良いでしょう。

デリケートゾーンは皮膚の延長上にあるものだと考えれば、乾燥は年代によるものだけではなく、空気の乾燥によっても起こることもわかります。
秋や冬になりお肌が乾燥する時期は、デリケートゾーンも乾燥しやすいとき。
そんなときは、保湿をして潤いを与えるのも選択肢のひとつです。

ただ、デリケートゾーンの保湿というと、お風呂上がりやお手洗い後など毛が濡れた状態を思い起こして、あまり心地よくなさそうだと思うかもしれません。
ですが、ショーツの中の湿度が上がったモワッとした不快な状態と、外陰部が保湿された状態は違います。
デリケートゾーンを保湿することの目的は、皮膚を潤わせて、保護することです。

デリケートゾーンは皮膚の中でも繊細な組織だからこそ、ケアするアイテムはきちんと選んで欲しいですね。
ケアアイテムは、より安心感や信頼感のあるものを使用することが大切です。
保湿をする場合は一度ほかの部位で試してから使うこと、そして腟内には使用しないことも守ってくださいね。

(産婦人科医・高尾美穂先生)

高尾美穂(たかおみほ)

産婦人科医・医学博士・スポーツドクター・女性のための統合ヘルスクリニック「イーク表参道」副院長
日本スポーツ協会公認スポーツドクター養成に携わる一方、産業医としても内閣府男女共同参画局、人事局など職員研修を担当。
長年ヨガを愛好し多くのヨガインストラクターを指導。